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2015年9月

2015年9月19日

クジラと生きる町、太地町へ:太地町という町

太地町では町のいたるところで鯨を感じることができました 

博物館すぐ近くにある捕鯨船『第一京丸』 
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北洋、南氷洋捕鯨で活躍、平成24年に陸揚げされたもの  
けっこう最近まで海に浸かってたんですね 
中は当時のままらしく、ぜひ見てみたいけど一般公開はしていないよう 
 
トンネルにザトウとセミクジラ   
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最近の太地町に対する圧力から警戒しているのか、空気は少しピリピリ
一人で町を歩いているとどうしても視線を感じてしまいます 
僕みたいに若くてナウい外見だと活動家に見えちゃうんだろうか‥‥  
 
 
くじら浜海水浴場(畠尻湾)  
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追い込み漁が行われる浜 
僕が水族館で大きな恩恵を受けている鯨類の多くは、この静かで美しい浜からやってきたのかと思うと、今までとまるで違った側面から彼らのことを見れた気がしました
ネガティブな感情ではなく、好きなもののルーツに近づけたような感覚
 
やはり有名な場所なので、少し張りつめた空気
実際、町のいたるところで『イルカを守ろう』的なシャツを着た外国人を見かけました 
 
 
鯨骨鳥居 
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町にある観光名所の多くは鯨、捕鯨に縁があるもの 
 
 
旅の目的の1つ、それは美味しい鯨料理を食べること 
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鯨オバキとゴンドウ竜田揚げ   
 
 
よく『鯨食べれるの?』って聞かれます、子供の頃から食べてました
物心ついたことからシャチが好きで、鴨シーや博物館ばかり行ってましたが
それと同時に鯨の刺身と鯨ベーコンが大好物でした
 
鯨は生きてるのも大好きだし、水族館で心が通った感じがする瞬間は幸せ
たくさん触れ合いたいと思ってる  
食べるのも好き。自分の体の一部になってくれて嬉しいし、心の底から『ご馳走様』って思えます 
 
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この花ゴンドウのうでものも、ハナゴンドウとたっぷり触れ合い愛でたあと普通に美味しくいただきました 
 
あくまで僕は、鯨類は鯨類、人とは別の生き物として愛しているので、
『イルカは友達』とは思わないし『鯨類という素敵な生き物』として認識してます 
 
 
 
宿は港のすぐ前 
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刺激的な出来事で頭が冴えきって寝付けず
早朝、鯨を獲りに向かう船をずっと見てました
漁港には活動家を警戒してかパトカーが止まってます 
 
この光景を見ているときに太地町にとって鯨は当たり前の存在、日常であること 
それを糾弾され、張りつめている町の空気を肌で感じ、なんとも寂しい気持ちに 
 
解体場から見た朝日
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さすが本州ほぼ最南端、南の太陽デッカい 
 
 
滞在中、鯨作家の石田さんの案内で町内の名所をまわりました 
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くじら慰霊碑
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やはり捕鯨といえばセミクジラなのか、多く目にしました 
石田さん『博物館でみんな足が止まってしまう、町には他にもいいところがたくさんある』 
 
サスペンス劇場的な絶景の数々(BGM:聖母のララバイ)
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片平なぎさに追い詰めらそうな灯台
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片平なぎさ『あなたならやりなおせる‥‥!』
真鯱『(ハッとした目、からの遠い目)』 
 
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エメラルドブルーの海、超潜りたい 
 
 
小高い丘から見た太地町
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奥にはくじ博のマリナリュウム
海の生簀は販売用のイルカたちが飼育され、厳戒態勢なよう
この丘は町がよく見渡せ、活動家が集まるようで 僕らのすぐ近くにもやはりいました
 
 
 
くじ博から出て太地町を周ってみると、いたるところで鯨を感じることができました
水族館や博物館以外で鯨を感じるのは、はじめての経験
今回の旅の大きな収穫です
鯨類=水族館だった僕の小さな世界が大きく広がった
 
鯨を飼育、研究し、人に伝える人 
鯨を食べ物として関わっている人 
文化としての鯨と町そのもの 
全てが鯨と真正面から向き合っているように僕には見えます 
しかし世界から注目を集め、圧力を受けています 
 
世界がこう変わり、空気が張りつめる以前の太地町に来てみたかったと強く思いました
 
 
 
帰り駅のホームで見た、太地町の子供が描いた絵 
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海にいっぱい潜って、自然と覚えたからこそ描けた絵なのだと思います
こうやって受け継がれてゆくんですね
 
 
次来たときにはどんな発見があるかな?
そんな気持ちにさせてくれる太地町 
 
またすぐ来ます
 
 

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2015年9月16日

クジラと生きる町、太地町へ:くじらの博物館展示物編

『太地町立くじらの博物館』といえば、貴重な標本の数々
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前回は飼育されている鯨類を紹介しましたが、今回は他では中々見ることのできない展示物をご紹介します
 
館内に入ると迎えてくれるセミクジラ(実物を型どったらしい!) 
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全身骨格もたくさん
あまりに高い密度で展示されているので普通に見てしまいましたが、一点一点立派
 
ナガスクジラ(メス)生殖器
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セミクジラ(オス)生殖器、上向きver                  
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こっちは下向きver
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くじ博は鯨類の胎児液浸が多く展示されていることでも有名
 
一番見たかったシャチ胎児液浸
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液浸なので色は抜けていますが、状態は良く、綺麗な状態
観察しがいのある標本でした
 
吻には感覚毛
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鯨類のヘソの緒はイボイボ  
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ペニスと肛門の間には乳首(というか痕跡乳首?)
シャチのオスはけっこうはっきりと乳首跡があるようで、他の鯨類のオスだと乳首跡はあったりなかったり、鯨種や個体差でまちまちみたい
資料があったら造形に役立ちそう 
 
マッコウクジラとザトウクジラの胎児
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形態が大きく異なるマッコウとザトウだけど、胎児の時点でその差ははっきり 
 
 
スジイルカ胎児
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発生時期ごとに展示されているのは流石です
 
セミクジラ噴気孔
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開いているものも見てみたいところ、鯨類のU字型瞳孔も観察できたら、なお嬉しい
 
心臓
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まるで植物の根のよう
 
メスの生殖器断面
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かすれた表記など、時代を感じます
 
尾びれ
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昔、造形している時に尾ヒレの断面がどうなってるのかよくわからなくて
イルカの解剖を見に行ってはじめて断面がこのようになってると知ったんですよね
なるべく正しく、そして迫力のある造形をしたいので、標本や解剖は僕にとって必要なこと
 
 
展示されている液浸は全体的に綺麗でした
聞けば、最近液を置き換えたばかりらしい
近年、多くの博物館でホルマリンをエタノールに置き換えているようです
セミクジラあたりの液浸はまだ置き換えていないのか、中に空気入ってたりしてちょっと見づらめのものも
ですが一生に見ることがあるか危ういセミクジラの体の一部を、こうやって生で見ることができるのは嬉しい
 
 
館内の至るところには鯨類の模型が
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こちらは鯨作家の山門さんの作品
館内入り口にショップがあり、一角には
『Whale Art-Museum』として山門さんはじめ、今回お世話になった鯨作家の皆さんの作品が展示されています
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いずれも一点物に近い、手間と時間のかかった作品たちで、購入もできます
鯨類好きにはたまらない内容なのでオススメです
僕もいつか水族館や博物館に作品置いてもらえるようなるぞ〜
 
 
くじ博と聞いて、『腹ビレのあるイルカ、はるか』 を連想されるからも多いのではないでしょうか
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残念ながら死んでしまいましたが、多くの資料や標本が展示されていたので、じっくりと学んできました
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なんと他にも腹ビレ鯨いたのですね
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腹ビレの中身どうなっていたんだろう‥‥形とかも気になるな〜
 
はるかが捕獲された時、腹ビレはたまたまできた肉の隆起物だと勝手に想像していたのですが、実際、中にはしっかりとした骨格が 
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自分で腹ビレを動かすこともできたそう
他にもひとかきして泳ぐ距離:一泳動距離の研究ではるかの遊泳能力が劣ること、腹ビレの存在によって行動が複雑になっていること、ジャンプ時の姿勢など、はるかの発見から死亡、その後の経過がパネルで展示されていました 
 
 
『太地町立くじらの博物館』
前回は飼育されている鯨類のことを書きましたが
ともに展示されている多くの貴重な資料を合わせて見ると
改めてここ、くじ博は鯨類を感じ、学べるすばらしい施設だと分かりました
本州ほぼ最南端、中々通えない距離ではあるのですが、ある飼育のお兄さんが『若いうちにここに来たかった』と言っていたのが印象的で、確かのここにはその価値があると感じました
 
僕もいつか、鯨類と距離の近い街に住んでみたい、そう思わせる多くの魅力がここにはありました。 
次回『クジラと生きる町、太地町:太地町という町』へ続く

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2015年9月12日

クジラと生きる町、太地町へ:くじらの博物館で生きる鯨編

太地町編第2弾は鯨好きに聖地と呼ばれる場所『太地町立くじらの博物館』で飼育されている鯨類をご紹介

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飼育は主に入り江を仕切った海(イルカショープールとマリナリュウムもあります) 

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本州ほぼ最南端だけあって海は美しく、エメラルドブルーの海が広がっていました

関東の海特有の生臭さは一切なし

台風直後の来訪でしたが、それでも高い透明度

 

 

ふれあい桟橋 

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距離が近い!

1回200円でイルカ達に魚をあげることが出来ます

かなり食い意地張っているのでバケツを見るなりものすごいアピール合戦!

観察していると彼らの力関係がよく分かり、優位な個体がやってくるといい位置を大抵奪われます

このようにフリーの時間に発見をもたらしてくれる距離感の近さは魅力的 

 

『くじらの博物館』と言えば、現在多数飼育されている貴重な鯨類 

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白いハナゴンドウ、ハマタとユウジ 

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いずれもアルビノではなく白変個体

人への馴致は時間かかっているようです

うっすらピンク色で、ハナゴンドウとは別の鯨種を見ているような気分になります

 

隣にはハナゴンドウの赤ちゃん 

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ハナゴンドウの繁殖は非常に難しいのですが、順調に成長しているようです

母親から少し離れて泳ぐこともできるようで、たまにこちらを覗きに来てくれました

ハナゴン天国‥‥‥ 

 

かの有名なアルビノのハンドウイルカ、スピカ 

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真っ白(というかピンク色)

ルビーのような眼を持ち、神秘的な美しさでした

まだ子供なので好奇心旺盛 

 

こちらを見てるなーと思えば 

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ヌッと近寄ってきて逆に観察してきます 

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同居しているスジイルカとマダライルカ 

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オス同士で交尾の練習を頻繁にしていました 

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オス同士は自然下でもよくあることだそう、珍しくはないみたい

マダライルカって性欲強いのかな?美ら海でもすごかった

胸ビレで高速ラビングとかしてて、見てて飽きないイルカ

マリナリュウムの子達は好奇心旺盛でたくさんあそんでくれました 

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ここに寝袋敷いて、賑やかな鳴き声の中、眠れたら幸せなんだろうなぁ‥‥

夢である

 

 

ふれあいスイム

コビレゴンドウのヴィータ、たくさん触れ合って観察してきました 

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撫でてたらクルルクルルと鳴いたので、おでこに耳あてて聴いてました(至福の時) 

 

普段八景島のふれあいラグーンで触れ合っているコビレゴンドウのシズカは『タッパナガ』ヴィータは『マゴンドウ』なので、コビレゴンドウを製作するにあたってその違いを観察するのは今回の目的の一つでした 

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確かに、ヴィータはシズカと嘴の形状、下半身のフォルムが異なるように見えました

模様はシズカの方がはっきり

ただこれが『マゴンドウ』と『タッパナガ』の差なのか、単なる個体差なのかはなんとも言えず

別の個体でも比較する必要がありそう

 

 

ハナゴンドウって個体によって模様が全然違うから面白い 

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いろんなバリエーションで塗装してみたいところ 

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Nさん、いろいろありがとうございました^^

『くじらの博物館』

美しい自然の中、貴重な鯨類たちの息遣いを間近に感じることができる。

鯨類の生態や形態を紹介し、博物館らしく知識と興味の入り口となってくれる、素晴らしい施設でした。

飼育動物をショーの演出の一部として使う施設が多い中、ここ『くじらの博物館』は生き物と正面から向き合っていた。

いろいろ大変なことがあると思いますが、心から応援しております。

次回『クジラと生きる町、太地町へ:くじらの博物館展示物編』 へ続く 

 

 

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2015年9月10日

クジラと生きる町、太地町へ:序

念願だったクジラの町、太地町への旅に行ってまいりました。 
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今回の目的はくじらの博物館でクジラを学び、たくさん触れ合って感じること
地元の方と知り合うこと
そして捕鯨の町として圧力を受け続けている太地町を知ること 
 
 
駅に着くとさっそく鯨の壁画がお出迎え、鯨の町に来た感すごいある 
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町のいたるところに鯨!
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以前から交流のあった鯨作家の山門さんのお迎えで町をグルっと
有名なザトウクジラのモニュメント
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はやる気持ちを抑えながら、さっそく『太地町立くじらの博物館』へ
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〜次回『クジラと生きる町、太地町へ:くじらの博物館で生きる鯨編』へ続く〜 
 
なお、太地町編のブログは
『クジラと生きる町、太地町へ:太地町という町』
の全4編でお送りする予定です。写真多いのでゆっくり更新していきます。 
 
 

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